青森県のマンスリーマンション

青森県とは
青森県は東北地方に位置する県で、その人口は約120万人です。南側以外を太平洋、津軽海峡、日本海に囲まれた本州最北端の県となっています。県のかたちは下北半島と津軽半島によって独特な形状となっているのが特徴です。東北地方の他県と同様に自然に恵まれ、奥羽山脈、白神山地、恐山、八甲田山といった山々や山脈があります。一方、海に囲まれた地形が大間のマグロをはじめ多くの海産資源を育んでいるのです。北海道とは陸続きではなく、かつては青函連絡船が行き来していました。現在では青函トンネルができ、北海道新幹線や貨物列車が北海道と直接連絡をしています。
青森県の人口の特徴として、人口が比較的分散していることがあげられます。人口の少ない県だと、県庁所在地などの特定の市に人口が集中し、その都市が強い影響力を持つことがあります。青森県の場合はこうした集中がなく、青森市、弘前市、八戸市とそれぞれの地方に分散しているのです。もちろん日本全体の問題である過疎化や高齢化の進んだまちはあるものの、人口が一極集中していることはありません。
ここで青森県の産業についてみていきます。青森県は農業県であり、工業は特に目立つ産業は多くありません。県をあげて企業誘致に取り組んでいるものの、八戸市や五所川原市の一部を除いて工業がさかんな場所は少ないのが現状です。このため、原子力関連施設の建設を進めようとする動きもあります。
青森県の農業で最初に思い浮かぶのはリンゴでしょう。青森県イコールリンゴ、というのは多くの日本人の認識でリンゴの生産量は全国1位です。品種としては「ふじ」が有名な品種。これは「ふじ」の発祥地である藤崎町から名付けられたものです。リンゴ以外はナガイモ、ニンニクなどが全国1位の生産量を誇ります。畜産ではブロイラーの飼育、生産もさかんです。青森県は林業もさかんな土地となっています。スギやヒノキは気温の関係で育ちにくいのですが、ヒバは生育可能です。世界遺産でも有名な白神山地はヒバの森でもあります。この白神山地や下北半島でヒバが育てられているのです。
工業が振るわないといわれる青森県で気を吐いているのは八戸市です。国策で工業団地が造成され、三菱製紙、太平洋金属などの企業が進出しています。また、近隣の鉱山から石灰を産出するため、八戸セメントなどがセメントを生産しています。
青森県は自然豊かな県です。こうしたものをはじめ多くの観光資源を持っています。世界遺産でもある白神山地、恐山、十和田湖と奥入瀬渓流、仏ヶ浦の奇岩などです。三内丸山遺跡、弘前城、八食センターなどもあります。また、祭りもさかんです。青森ねぶた祭、弘前ねぷた祭、弘前さくらまつりなどが有名なお祭りになります。
本州の最北端の青森県。それでも新幹線も開業し、以前よりも身近になりました。観光が本格的に回復すると、青森県の観光地も再び賑わいをみせるでしょう。今後の青森県の動向にも注目です。

青森県のアクセス・交通事情は？
まずは航空便からみていきます。県内には青森空港と三沢空港があります。青森空港を発着する主な便は羽田空港、伊丹空港、県営名古屋空港、新千歳空港行きなどです。また、韓国の仁川国際空港との便もあります。青森空港から羽田空港までは1時間20分ほどの所要時間です。三沢空港は羽田空港、伊丹空港などへの便があり、羽田空港までの所要時間は青森空港からと同じくらいの時間となっています。
続いて鉄道のうちJRをみていきましょう。人口が地方によって分散している青森県。県の中心的な駅はJRの青森駅、新青森駅、八戸駅、弘前駅と複数になります。最初は新幹線のご紹介です。県内では北海道・東北新幹線が走っています。特に新青森駅から新函館北斗駅までの北海道新幹線は2016年に開通した新しい区間です。東京駅から新青森駅までは3時間10分、新青森駅から新函館北斗駅までは1時間5分ほどかかります。
奥羽本線は福島県の福島駅から山形県や秋田県を経て青森駅までの路線です。秋田県の秋田駅から青森駅までは特急を利用して2時間40分ほどの所要時間がかかります。大湊線は青森県野辺地町の野辺地駅からむつ市の大湊駅までの路線です。「はまなすベイライン大湊線」の愛称がつけられました。両駅は約1時間5分で結ばれています。五能線は秋田県能代市の東能代駅から青森県田舎館村の川辺駅を結ぶ路線。普通列車が多いものの、「リゾートしらかみ」といった観光列車が走ることもあります。次は八戸線です。八戸線は八戸市の八戸駅から岩手県久慈市の久慈駅までの路線。両駅は約1時間50分で結ばれています。最後は津軽線。青森駅から外ヶ浜町の三厩駅を結ぶ路線です。両駅間の所要時間は約1時間40分となっています。
青森県内の私鉄としては弘南鉄道があります。弘南鉄道は弘南線と大鰐線を運行中です。弘南線は弘前駅と黒石駅を約45分で結び、大鰐線は弘前市の中央弘前駅と大鰐町の大鰐駅を約30分で結んでいます。もうひとつは津軽鉄道です。五所川原市の津軽五所川原駅と中泊町の津軽中里駅を結んでいます。地方のローカル線ではありますが、冬季はダルマストーブが設置される「ストーブ列車」が運行されることで有名です。津軽五所川原駅と津軽中里駅は約40分かかります。
鉄道の最後に元東北本線の2つの第三セクター方式の鉄道会社を紹介します。青い森鉄道線といわて銀河鉄道線です。東北新幹線が八戸駅まで延伸された際にJRから分離されました。青い森鉄道線は三戸町の目地駅から青森駅まで結び、いわて銀河鉄道線は目地駅から岩手県の盛岡駅までを結んでいます。
高速道路もみていきます。青森県内にあるのは東北自動車道、八戸自動車道、青森自動車道などです。東北自動車道は埼玉県の川口インターから青森市の青森インターまでの高速道路。青森インターから東北自動車道を通り、首都高速の八重洲出入口まで約8時間かかります。八戸自動車道は岩手県八幡平市の八代ジャンクションから八戸市までの高速道路です。八戸インターから岩手県の盛岡インターまで約1時間30分の所要時間となっています。最後の青森自動車道は青森ジャンクションから青森東インターまでの路線です。将来的には東北縦貫自動車道と接続し、上北自動車道、第二みちのく有料道路、百石道路などを経由して八戸自動車道に接続する予定となっています。

青森県の各エリア情報
青森市
県中央部に位置する人口約27万人の都市です。県庁所在地であり、地理的にも政治や経済的にも青森県の中心として機能しています。北海道・東北新幹線の停車駅でかつては青函連絡船を発着していました。酸ヶ湯温泉や浅虫温泉といった温泉も有名です。八甲田山の一部も市域に含まれます。
弘前市
青森県西部の人口約16万人の都市。岩木山がそびえ、岩木川が流れるまちで県西部の中心的な都市です。市内には弘前大学や弘前学院大学があり、この人口規模の都市としては大学が多くあります。市のシンボルは先ほどの岩木山と、国内に現存する12の木造天守のひとつ弘前城です。
八戸市
県の東部に位置する人口約22万人の都市です。県東部の中心的な都市となっています。太平洋に面し、馬淵川、奥入瀬川といった河川の河口域です。B級グルメの大会であるB1グランプリの発祥地でもあります。八戸市も名物せんべい汁でグランプリを取りました。市内の八食センターは県内でも有数の集客力のある観光施設です。
黒石市
県の中央部にある人口約3.1万人の都市。東部は八甲田山の山麓に続いており、櫛ケ峯もあります。反対側の西部は津軽平野で人口は西部に集中しています。リンゴ栽培がさかんなまちです。また、ランプの宿として有名になった青荷温泉も市内にあります。
五所川原市
津軽半島中南部に位置する人口約5.0万人の都市です。岩木川が流れ、市内には十三湖もあります。合併はしたものの、旧市浦村は市域が連続しておらず広大な飛地です。かつては交易で栄えた五所川原市ですが、ハイテク工業団地もあり工業がさかんとなっています。
十和田市
県の南東部にある約5.9万人の人口の都市。八甲田山や十和田湖、奥入瀬渓流といった自然に恵まれています。こうした豊か自然の中にも北里大学十和田キャンパスがあり、獣医学部などが設置されてもいるのです。人口5万人クラスのまちにしては珍しく十和田市現代美術館もあります。
むつ市
県の東北部、下北半島に位置する人口約5.2万人の都市。陸奥湾と津軽海峡に面しており、面積は県内最大です。日本三代霊場と有名な恐山はむつ市内にあります。恐山は火山でもあるので付近には温泉も多いまちです。恐山温泉や薬研温泉が有名な温泉になります。
つがる市
青森県の中西部にある人口約3.0万人の都市です。津軽半島に位置し、岩木川と十三湖があります。まるで宇宙服を着たような遮光器土偶が発見された亀ヶ岡遺跡もこのつがる市内です。イオンモールつがる柏があり、市内だけでなく近隣市町村からも買い物客がやってきます。
平川市
津軽地方に位置する人口約3.0万人の都市。県全体でみると南部にあたり、海に面していない内陸のまちです。岩木川の支流であり、市名のルーツでもある平川が市内を流れています。平川市は3町村が合併した市ですが、実は互いに道路が通じておらず、実質的に飛地となっている珍しい市です。