鳥取県のマンスリーマンション

鳥取県とは
鳥取県は中国地方の北東部に位置する県で、その人口は約54万人です。中国地方を山陽地方、山陰地方に分けた場合は山陰地方に属し、その東側に位置します。都道府県でもっとも人口が少なく、市の数は4とこれももっとも少ないものです。
緯度としては、東京都とそれほど変わらない鳥取県。ですが、鳥取県は日本海側ということもあり、法律上の豪雪地帯に指定されています。鳥取市でも積雪を観測することは日常であり、山間部では文字通りの豪雪地帯となる場所もあるほどです。冬場は雪の多い気候であるものの、春秋は好天も多く過ごしやすい気候となります。近年、夏場は猛暑日になることもありますが、これは日本全国を通してよくある話です。熱帯夜は比較的少なく、寝苦しい夜は少ない特徴があります。
鳥取県でよく話題になるのが、その人口の少なさや店舗の出店状況です。53万人という人口は、すべての政令指定都市よりも少ない人口となっています。鹿児島県鹿児島市や東京都八王子市と比べてもこれらの市のほうが人口は多い状況です。店舗の出店でいえば、スターバックスが未出店の唯一の県でした。当時の鳥取県知事もこれを自虐的に表現していたほどです。ただ、2015年に県内1号店が出店して以来、現在は複数の店舗が存在しています。1チェーン店が出店するかどうかで話題になるのも鳥取県の特徴のひとつです。そんな鳥取県ですが、鳥取市を中心に液晶を生産する工場、米子市を中心に製紙業などが建ち並ぶ工業県の一面もあります。
鳥取県は東西に長く、東部と中・西部で中心都市が異なります。東部は旧因幡国でその中心地は鳥取市。中・西部は旧伯耆国でその中心は米子市となります。小規模な県の場合、県庁所在地に人口の半分近くが居住し、第二位の都市が県庁所在地の半分以下の人口しかいないことも珍しくありません。鳥取県の場合、鳥取市が人口約19万人、米子市が約15万人の大きな差はないのです。これは県の東西でそれぞれの市が中心地として機能していることの証拠でもあります。
山陰地方は東日本や九州からは鉄道で直接訪れることができません。飛行機を利用するか、山陽方面から特急を利用するか、自動車を利用するかの選択となります。このため、観光客が大挙して訪れる、ということは少ないのですが、実は多くの景勝地、観光地があるのです。その中でももっとも有名なものが鳥取砂丘でしょう。千代川の東側に広がる砂丘は日本とは思えない、砂漠の国のような光景です。砂丘越しに見える日本海とのコントラストは写真映え、インスタ映えする景色でもあります。三朝温泉、はわい温泉といった温泉も人気です。北陸地方の石川県は北陸新幹線が開通することによって観光客が急増しました。このようにきっかけさえあれば、観光地としてさらに栄える要素を鳥取県は持っています。
鳥取県の名産は多くありますが、松葉ガニも有名です。日本海側の観光スポットではカニを名物とした展開を行っています。名産品だけでなく、先ほどの観光とリンクした活動も期待できます。このほか、県内の特産品としては、スイカ、らっきょう、二十世紀梨などです。
とかく、少ない、小さいことが先行してしまう鳥取県。ただ、それを跳ね返す、あるいは逆手にとっての戦略も可能です。今後鳥取県がどのような展開をしていくのか、期待しましょう。

鳥取県のアクセス・交通事情は？
鳥取県の玄関口は鳥取市のJR鳥取駅です。特急を使って姫路駅まで約1時間30分です
鳥取県内を走る路線は主にJR、そして旧国鉄の第三セクターとなっています。JRは山陰本線を始め4路線を運行中です。山陰本線は京都府の京都駅から山口県の幡生駅までの600kmを超える長大な路線で、新幹線以外の在来線では最も長い路線。県内では東浜駅から米子駅を走っています。鳥取駅から米子駅まで特急を使って約1時間、普通電車で約2時間20分の所要時間です。反対方向の京都方面は山陰本線経由だと、京都駅まで特急を乗り継いで5時間程度かかります。
伯備線は岡山県の倉敷駅と米子市の伯耆大山駅を結ぶ路線です。伯備線内の電車の多くは米子駅まで乗り入れています。米子駅から倉敷駅までは特急で約2時間、普通電車を乗り継ぐと4時間ほどの所要時間です。
因美線は鳥取駅と岡山県津山市の東津山駅までの路線。途中の智頭駅までは特急が通り、その後姫路や京都方面の特急は智頭急行に乗り入れています。因美線の路線の多くは津山駅まで乗り入れ中です。鳥取駅から津山駅まで特急と普通列車を乗り継いで約2時間30分かかります。
堺線は米子駅と境港駅を結ぶ県内の路線です。電化区間と非電化区間があります。米子駅から境港駅までは約45分です。
JR以外の路線としては、智頭急行智頭線と若桜鉄道があります。いずれも第三セクターの路線です。智頭急行は智頭町の智頭駅から兵庫県上郡町の上郡駅まで走っています。山陽方面と鳥取県を結ぶ路線でJRの特急も多く乗り入れている路線です。智頭駅から姫路駅まで約1時間かかります。若桜鉄道は八頭町の郡家駅から若桜町の若狭駅までの路線です。郡家駅から若狭駅まで約30分の行程となります。
鳥取県内にある空港は鳥取空港と米子空港です。鳥取空港の愛称は「鳥取砂丘コナン空港」。これは名探偵コナンの原作者が鳥取県出身であることにちなんで名づけられました。鳥取空港は羽田空港への便と韓国への便が設定されています。羽田空港までの飛行時間は約1時間10分です。なお、韓国への便は現在運休中となっています。
米子空港は県西部にある空港です。米子空港からの就航便は羽田空港までの便となっています。米子空港から羽田空港までは1時間15分ほどの飛行時間です。
鳥取県は高速道路として、鳥取自動車道をはじめ6路線があります。鳥取県は鳥取市に高速道路が走っておらず、都道府県の県庁所在地に高速道路がない唯一の県でした。こうした状況も青谷町を合併したことから2004年に解消しています。鳥取自動車道の鳥取インターから東名高速の東京インターまで約8時間、阪神高速の梅田出入口まで約2時間30分の道のりです。

鳥取県の各エリア情報
東部地区
鳥取平野を中心とする地区で旧因幡の国の範囲です。鳥取市が中心で鳥取砂丘、白兎海岸など、景勝地もあります。県庁所在地でもある鳥取市は県内行政の中心地です。さらに工業都市であることから産業の中心でもあります。
鳥取市
鳥取県東部に位置する、人口約19万人の都市です。県庁所在地であり、県内の政治、行政の中心でもあります。県庁所在地の中ではもっとも人口の少ない都市です。鳥取市といえば、鳥取砂丘や白兎海岸といった景勝地が有名となっています。こうした観光のイメージが強いのも鳥取市の特徴のひとつです。
智頭町
鳥取県の南東部に位置し、人口は約6千人です。鳥取市とも隣接しています。町の規模は小さいものの、古くから宿場町として栄えていました。現在でも智頭急行が町内を走っていることから、智頭という名称は町名以上に有名です。このほか、鳥取自動車道の智頭インターが町内にあります。
中・西部地区
かつての伯耆の国のエリア。中部と西部に分ける場合もあります。中心地は米子市です。中部と西部に分けた場合には、中部の中心は倉吉市、西部は米子市となります。霊峰大山がそびえ、各所に温泉もある地区です。
米子市
鳥取県の西部に位置する、人口約15万人の都市です。人口規模からすると鳥取県で第二位の都市となります。第二位の都市であっても空港があり、放送局の本拠地がありと15万人規模の都市以上の施設があるのです。鉄道も3路線が走っており、鳥取県西部の重要な都市となっています。
倉吉市
県のほぼ中央部に位置する、人口4.5万人の都市です。県内を三分割する際には中部地区の中心地とされます。古くから栄えたまちで、蔵や土蔵が建ち並ぶ景観が有名です。大山のすそ野も市域に入り、市の西部や南部は丘陵地となっています。二十世紀梨の一大産地であり、梨をテーマにした日本で唯一の記念館もあります。
境港市
県西部に位置する、人口約3.2万人の都市です。市名にもあるように、古くから港として栄えてきました。現在の人口は他の主要都市と比べても多くはないですが、人口密度でいえば山陰地方でもっとも密度が高い都市となります。境港市は「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な水木しげる氏の出身地です。鬼太郎をはじめとしたキャラクターをまちおこしに活用しています。
三朝町
鳥取県中央部に位置する町で人口は約6千人です。小さな町ですが、全国的にも有名なものがふたつあります。ひとつは投入堂で有名な三佛寺。崖に建てられたお堂で知られています。もうひとつは三朝温泉。世界一の濃度ともいわれるラジウム温泉で有名です。こうした名所を活用して観光の強い町となっています。
大山町
鳥取県の西部に位置する人口約1.5万人の町。中国地方最高峰である大山の大部分が町域に入っています。このため大山登山や周辺の神社などの参詣などの観光業がメインの産業です。このほか移住者の定着率が高く若者の移住者も多いことから、地方の町にしては若者の人口比率が高い特徴があります。
湯梨浜町
鳥取県の中央部に位置する人口約1.6万人の町です。町名は町内の温泉を意味する湯、二十世紀梨、砂浜から取られています。湯梨浜町は2004年に誕生した町ですが、町内には有名な温泉があります。それははわい温泉。「日本のはわい」としてテレビコマーシャルにも取り上げられています。